「ストレート葺き」と「スレート葺き」という2つの呼び方がありますが、結論から言えばどちらも同じ屋根の葺き方です。
どちらかと言えば「スレート葺き」の方が一般的な呼び方です。
今回はそんなスレート葺き（ストレート葺き）という屋根の葺き方についてご紹介いたします。

スレート葺き（ストレート葺き）とは？

スレート葺き（ストレート葺き）とは、スレートという粘板岩（スレート）を板状に加工したもので屋根を仕上げることを言います。
例えば、東京駅の屋根がスレート葺きです。
イメージとしては、「凄く強いセメントを板状に固めて塗装した板を屋根に敷き詰める」という感じです。
スレートには天然スレートと人工スレートがあります。
天然スレートは西洋の城の屋根などにも使われており、希少な天然の粘板岩を利用しているため非常に高価であり、重いため耐震性の観点から日本ではあまり利用されません。
日本などでは一般的にスレート葺きの際にはセメントを板状に加工した化粧スレートという人工スレートが利用されることが多いです。（※）
化粧スレートは「カラーベスト」や「コロニアル」「スレート瓦」などメーカーによってさまざまな名前で呼ばれています。
※ちなみにアスベストが含まれた石綿スレートも2006年以前はよく利用されていましたが、今現在販売されている人工スレートにアスベストは入っていないので安心してください。

 

スレート葺き（ストレート葺き）の耐用年数やメンテナンス方法

スレート葺き（ストレート葺き）の耐用年数は20〜30年ほどで、10〜15年程度で定期的にメンテナンスするのが理想的です。
また、以下のような症状がみられた場合にはすぐに業者に依頼をしてメンテナンスをするのがおすすめです。

・スレート（ストレート）が欠けている、割れている
・苔（コケ）やカビが生えている
・棟板金の劣化

メンテナンス方法は塗装、カバー工法、葺き替えの3つあり、一般的なのが塗装です。
塗装は10〜15年ごとに塗り替えることでカバー工法や葺き替えよりも安く外観や性能をメンテナンスすることができます。
また20〜30年一度もメンテナンスをしていない場合、かつ上記3つの症状がでていない場合には葺き替えですべてスレートを一新するのがおすすめです。

スレート葺き（ストレート葺き）は見た目の良さ、安さ、軽さ、3拍子揃った屋根材

スレート葺き（ストレート葺き）は、シンプルで規則性のある外観になる上、セメントの板なのでカラーなども自由に選べます。
また和風、洋風、色々な種類の形状があり、安くて軽いので、日本においてスレート葺きを採用している家屋は非常に多いです。
「デザインが良く」「安く」「軽い」と三拍子揃っているため、日本において一番普及している屋根材と言えるでしょう。